飯田 弘之 (IIDA, Hiroyuki)副学長, 教授
情報科学系, ゲーム・エンタテインメント領域
◆学位
博士(工学) 東京農工大学
◆職歴
2005 - : 北陸先端科学技術大学院大学 , 先端科学技術研究科 , 教授
2000 - 2005 : 静岡大学情報学部 助教授 , Faculty of Informatics
1999 - 1999 : マーストリヒト大学コンピュータサイエンス学科 客員教授
1996 - 1999 : 静岡大学情報学部 講師 , Faculty of Informatics
1994 - 1995 : 新技術事業団 博士研究員
1992 - 1993 : リンブルグ大学コンピュータサイエンス学科 客員研究員
1983 - 1994 : 社団法人日本将棋連盟 , プロ棋士七段
◆専門分野
機械力学、メカトロニクス, ロボティクス、知能機械システム, 応用数学、統計数学, 数学基礎, 知能情報学
◆研究キーワード
Game-refinement theory, Artificial Intelligence, Game tree search, Entertainment Science, ゲーム情報学, Geme Theory, Mathematical, Search Algorithm
◆研究課題
ゲーム場における知の力学
知と知の相互作用にはその状況に応じて何らかの力が生じる。その一例として,最高の知を象徴する名人同士の対決では当事者だけでなく観衆もその力を感じるが故に感動を覚える。どちらが勝つか(やってみなければ)判らないという不確定性(=ゲーム)の場面ではシーソーゲームの原理が本質的である。シーソーゲームの原理からゲーム洗練度の理論という新しいゲーム理論を提唱した。本研究ではゲームという場で生じる知と知の相互作用を体系化する。
ゲームと人工知能―コンピュータは名人を超えられるか―
問題領域を限定するとき、探索と知識の融合によって超高度な知能を実現することが可能です。このようにして実現される機械的な知能は、人間の知能とは異なる特徴を持っています。本研究では、名人を超える将棋システムの研究開発に取り組み、知能の創造と進化という観点から、そこに内在する機能と構成の美を科学的に解明します。さらに、意思決定システムの多様性や、知能とゲームの進化を探求します。 備考
名人の心理―芸術心理学の新しいかたち
人が「自由」に憧れるように,知は「不確定性」に惹かれる。そして,不確定性の代名詞とも言えるゲームは,長い歴史の中で不確定性の洗練度を最適化するように進化してきた。このプロセスはスキル(技)とチャンス(運)の調和美,すなわち,「高貴な不確定性」の進化論的変遷と言える。プレイヤの頂点に立つ名人は,高貴な不確定性の変遷の果てに存在するであろう最高の調和美を追い求める。また,勝負に拘りながらも,虚心坦懐の精神で自分という独創性を見出そうとする。さらには,ゲームの中に人生に通じる何か奥深いものを探求する。このような名人の心理を「三名人モデル」として提案する。ゲームにおけるスキルの本質は相手の心を読むことにある。このスキルは相手プレイヤに対する「感情移入」であり,相手モデル探索と呼ばれる。感情移入の変遷に「熟達」のプロセスを見出す。このような感情移入の変遷を「プレイヤサイクルモデル」として提唱する。
合意形成とグループパフォーマンス‐ゲームを題材として‐
社会生活の様々な場面で合意形成は重要な課題である。計算機の知能が飛躍的に向上した現在,人間と計算機の共同作業としての合意形成も視野に入れなければならない。本研究では,チェス等のゲームを題材として,単純多数決などの合意形成と計算機によるシミュレーションを実施する。同一のチェス・ソフトを用いる Homogeneous group および異なるチェス・ソフトを用いる Heterogeneous groupについて実験を通して考察する。どのような条件下で,グループとしてのアドバンテージが生じるのかを理論と実験の両面からの解明を目指す。また,グループ・サイズに関する最適性について実験と理論の整合性を考察する。果たして,会議は何人で行うときに最適化されるか。
エンタティンメントの持続可能性と倫理
エンタティンメント性を情報科学的な視点から定量的に扱う技術を開発する。この技術に基づいて電子社会でのエンタティンメントの性質を分析し,エンタティンメントの持続可能性および倫理基準を模索する。電子社会におけるエンタティンメントの倫理規制を配慮することで,エンタティンメント関連企業の倫理向上,および,エンタティンメント中毒等による社会問題に対処し,電子社会の健全な発展に貢献する。

■研究業績

◆発表論文
MMORPG Evolution Analysis from Explorer and Achiever Perspectives: A Case Study Using the Final Fantasy Series
Haolan Wang, Zeliang Zhang, Mohd Nor Akmal Khalid, Hiroyuki Iida, Keqiu Li
Information, 12, 6, 229-229, 2021
Computing Games: Bridging the Gap Between Search and Entertainment
Anggina Primanita, Mohd Nor Akmal Khalid, Hiroyuki Iida
IEEE Access, 9, 72087-72102, 2021
Objectivity and Subjectivity in Games: Understanding Engagement and Addiction Mechanism
Mohd Nor Akmal Khalid, Hiroyuki Iida
IEEE Access, 9, 65187-65205, 2021
Bridging Ride and Play Comfort
Zeliang Zhang, Kang Xiaohan, Mohd Nor Akmal Khalid, Hiroyuki Iida
Information, 12, 3, 119-119, 2021
Finding Flow in Training Activities by Exploring Single-Agent Arcade Game Information Dynamics
Yuexian Gao, Naying Gao, Mohd Nor Akmal Khalid, Hiroyuki Iida
Lecture Notes in Computer Science, 12523, 126-133, 2021
◆Misc
新たな知見を用いた詰問題創作への取り組み
石飛 太一, 飯田 弘之
ゲームプログラミングワークショップ2015論文集, 2015, 126-131, 2015
評価指標間の相関に基づく局面の難易度推定
竹内 章, 鵜木 祐史, 飯田 弘之
情報処理学会研究報告. GI, [ゲーム情報学], 2015, 13, 1-7, 2015
将棋における投了局面の識別
竹内 章, 飯田 弘之
情報処理学会論文誌, 55, 11, 2370-2376, 2014
同一チェスプログラムグループによる合議制における投票結果の分散パターンの調査
曾根 彰吾, 長束 薫, 由井薗 隆也, 飯田 弘之
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集, 2014, 2014, 75-81, 2014
一般ゲームからの知識獲得による盤面評価関数の自動生成
佐藤 祐一郎, 飯田 弘之
情報処理学会研究報告. GI, [ゲーム情報学], 2014, 4, 1-4, 2014
◆書籍
Computational Science and Technology
共編者(共編著 者), Springer Singapore, 2021
Proceedings of the 1st International Conference on Informatics, Engineering, Science and Technology (INCITEST 2019)
共編者(共編著 者), EAI, 2019
Computational Science and Technology - ICCST 2017. Lecture Notes in Electrical Engineering, vol 488
共編者(共編著 者), 466, Springer, Singapore, 2018
Computers and Games (CG2013), LNCS 8427
共編者(共編著 者), 250, Springer, 2014
Communications in Computer and Information Science 408
共編者(共編著 者), 133, Springer, 2014
◆講演・口頭発表
Analysis of Boardgames using Eye-tracking: Case Study with Gomoku
TAAI2019, 2019
Analysis of Card Collection Game 'Hearthstone'
TAAI2019, 2019
Nature of Probability-based Proof Number Search
Sriwijaya International Conference of Information Technology and Its Applications (SICONIAN), Palembang, Indonesia, 2019
Analyzing the improvement process of table tennis using the game refinement theory
Sriwijaya International Conference of Information Technology and Its Applications (SICONIAN), Palembang, Indonesia, 2019
A key factor to maintain engagement: case study using login system
Sriwijaya International Conference of Information Technology and Its Applications (SICONIAN), 2019

■担当講義

Game Informatics (E), Game Informatics, ゲーム情報学特論(E), ゲーム情報学持論

■学外活動

◆所属学会
ゲーミング & シミュレーション学会, 人工知能学会, AAAI, ACM, 情報処理学会, International Compoter Games Association, コンピュータ将棋協会, IEEE プレイヤ満足度モデリングタスクフォース, 情報処理国際連盟 ワーキンググループ 16.4
◆学術貢献活動
ICGA 2016 Events (Computers and Games Conference,World Computer Chess Championship,World Computer Software Championship,Speed Computer Chess Championship,Computer Olympiad) , Jaap van den Herik, Professor, Leiden University , 2016 - 2016 , Leiden University, the Netherlands
10th India-Japan Bilateral Conference (BICON 2015) , Manish Biyani, Associate Professor, JAIST , 2015 - 2015 , Jaipur, India
Computer Olympiad 2013 , JAIST, Professor Dr. Hiroyuki Iida , 2013 - 2013 , Keio University, Yokohama

■賞等

・ Best Paper Award , Anggina Primanita, Hiroyuki Iida , Sriwijaya International Conference on Information Technology and Its Applications (SICONIAN) , 2019
・ Best Paper Award , Abuluaih S, Mohamed A, Annamalai M, Iida H , International Conference on Soft Computing in Data Science (SCDS 2018) , 2018
・ Best Paper Award , Chetprayoon Panumate, Hiroyuki Iida, Jean-Christophe Terrillon , 2016 Conference on Technologies and Applications of Artificial Intelligence (TAAI) , 2016