伊藤 泰信 (ITO, Yasunobu)教授
知識科学, トランスフォーマティブ知識経営研究領域
◆学位
九州大学 博士 (比較社会文化) (2005)
◆職歴
: 藤田医科大学 医学部 客員教授(2021-現在)、英国ロンドン大学UCL客員研究員(2011-2021)
: 英国ランカスター大学客員研究員(2011)、大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL)招へい准教授(2012-2013)、米国パロアルト研究所(PARC)客員研究員(2013)
: 日本学術振興会特別研究員PD(2001-2003)、大分県立芸術文化短期大学専任講師(2003-2005)
◆研究キーワード
文化人類学, 知識社会学, エスノグラフィー, 教育人類学, 科学技術社会論, 医療エスノグラフィー, 組織エスノグラフィー, ビジネス人類学, デザイン人類学, サービスデザイン人類学
◆研究課題
知識人類学の理論的彫琢、分野横断的研究実践
■知識人類学の彫琢: 現場の手触りにこだわりつつ、生活知から 学問も含む専門知──そこには人類学者自身の知も含まれる──にいたる、コミュニティや組織における様々な知を、身体・社会・歴史に埋め込まれたものとして捉え、その生成・伝達・創造のプロセスを探る「知識人類学」(知識の文化人類学)の彫琢がテーマです。 ■分野横断的研究実践(文化人類学で/を豊かにすること): 近年は、科学技術、医療、産業などの諸領域で分野横断的研究・エスノグラフィ研究を実践しています。一方で、他分野の研究や実務を、人類学の知見“で”豊かにできないかと試み、他方で、そうした他分野の研究者や実務者らとのやりとりを通じて文化人類学 “を”豊かな、他分野・実務に貢献する開かれた学にできないかというものです。 備考

■研究業績

◆発表論文
人工知能を活用するシステムにおける人間中心設計のあり方
安藤昌也, 伊藤泰信
ヒューマンインタフェース学会論文誌, 25, 2, 127-138, 2023
Cultivating cultural awareness among medical educators by integrating cultural anthropology in faculty development: an action research study
Sayaka Oikawa, Junko Iida, Yasunobu Ito, Hiroshi Nishigori
BMC Medical Education, 22, 196, -, 2022
On the boundary of services and research collaborations in Japanese state-of-the-art academic research infrastructures
Takashi Onoda, Yasunobu Ito
Science and Public Policy, scac002, 1-11, 2022
“As Normal” Co-created by Visiting Nurses and Patients: Ethnographic Study on Visiting Nurse Station in Japan
Kagari Otani, Yasunobu Ito
Christine Leitner, Walter Ganz, Debra Satterfield, Clara Bassano eds., Advances in the Human Side of Service Engineering, AHFE 2021. Lecture Notes in Networks and Systems, vol. 266, Springer, 503-509., 266, 503-509, 2021
「1.5次エスノグラフィから見えるもの――「文化人類学すること」についての協働的考察」
木村周平, 内藤直樹, 伊藤泰信
『文化人類学研究』, 20, 104-118, 2019
◆Misc
「文化人類学にとっての医学教育モデル・コア・カリキュラム改訂の意義」
木村周平, 飯田淳子, 伊藤泰信, 倉田誠, 錦織宏, 浜田明範, 春田淳志, 星野晋
『文化人類学』, 86, 3, 511-514, 2021
「医学教育に社会科学を生かすために──次回コアカリ改訂に向けての提案(掲示板:意見)」
飯田淳子, 木村周平, 伊藤泰信, 倉田誠, 浜田明範, 星野晋, 春田淳志, 錦織宏
『医学教育』, 52, 4, 342-344, 2021
「医療者教育の文脈で人類学という学知の何が必要とされるのか」
伊藤泰信
『民博通信』, 160, 18-19, 2018
「いま、ビジネスの現場に「文化人類学」が必要な理由」
伊藤泰信
『Work Mill with Forbes JAPAN ISSUE 02(フォーブス ジャパン5月号別冊)』, 5(6), 97-98, 2018
「現場の課題や消費者ニーズを文化人類学する、エスノグラフィする」
伊藤泰信
『ADVANCED』, 31, 7-8, 2017
◆書籍
伊藤泰信「エスノグラフィックな観察の教え方/学び方」飯田淳子・錦織宏編『医師・医学生のための人類学・社会学――臨床症例/事例で学ぶ』
27-29, ナカニシヤ出版, 2021
伊藤泰信「エスノグラフィと文化人類学の視点」飯田淳子・錦織宏編『医師・医学生のための人類学・社会学――臨床症例/事例で学ぶ』
17-26, ナカニシヤ出版, 2021
飯田淳子・伊藤泰信「医学教育の文化的社会的文脈」錦織宏・三好沙耶佳編『指導医のための医学教育学──実践と科学の往復』
共著, 292-303, 京都大学学術出版会, 2020
伊藤泰信訳「アン・ジョーダン『アジアにおける企業人類学/ビジネス人類学の意義(Ann Jordan, The Significance of Enterprise Anthropology in Asia)』」八巻惠子編『企業実践のエスノグラフィ』
単訳, 8-22, 東方出版, 2020
伊藤泰信「文化人類学の視角と方法論を実務に活かす──ビジネスエスノグラフィの可能性と課題」八巻惠子編『企業実践のエスノグラフィ』
共著, 311-337, 東方出版, 2020
◆講演・口頭発表
人類学的な視点を取り入れたデザインコンセプトワークショップ──新規サービス「メルカード」の立ち上げを事例として
日本デザイン学会第70回春季研究発表大会, 2023
Conceptual Change in Human-centered Design by Artificial Intelligence System
AHFE 2022 Virtual Conference on The Human Side of Service Engineering (HSSE 2022), 2022
「非人類学者のためのエスノグラフィのススメ」(チュートリアル講演)
HCGシンポジウム2021(電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)), 2021
「文化人類学から見たがん医療」(日本学術会議との共催シンポジウム「行動経済学・文化人類学・医療経済学から見たがん治療」)
第60回日本肺癌学会学術集会(共催:日本学術会議臨床医学委員会腫瘍分科会), 大阪国際会議場 第5会場, 2019
「人類学教育と応答性──人類学者の再生産モデルを超えて」(分科会代表者:伊藤泰信「人類学教育と応答性──人類学者の再生産モデルを超えて」)
日本文化人類学会第49回研究大会, 大阪国際交流センター, 2015

■担当講義

Advanced Topics in Healthcare Service Knowledge Science, Anthropology of Knowledge, Business Ethnography, Methodology for the Social Sciences, 先端医療・介護サービス知識科学特論(東京サテライト), 知識人類学(石川本校), ビジネスエスノグラフィ(東京サテライト), 社会科学方法論(東京サテライト)

■学外活動

◆所属学会
Society for Applied Anthropology, サービス学会, International Union of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES), 研究・イノベーション学会(旧 研究・技術計画学会), 科学技術社会論学会, 日本オセアニア学会, Association of Social Anthropologists of Aotearoa /New Zealand, 日本文化人類学会
◆学術貢献活動
Ethnographic Praxis in Industry Conference (EPIC) 2010, Tokyo , Member of the local committee (Public Relations) , 2010 - 2010
委員長 , 日本文化人類学会「医療者向け人類学教育連携特別委員会」
理事・評議員 , 日本文化人類学会 第27-29期・第30-31期
◆審議会等への参画状況
・ 日本文化人類学会「社会連携特別委員会」 , 委員長 , 2024-
・ 日本学術会議 , 会員(第一部) , 2023-
・ 日本学術会議 , 連携会員(文化人類学分科会、サービス学分科会、腫瘍分科会) , 2020- 2023

■賞等

・ Best Paper Award (Honorable Mention) , Maya Kondo, Yasunobu Ito , The 11th International Conference on the Human Side of Service Engineering (AHFE HSSE 2024) , 2024
・ BEST PAPER AWARD (1st Place) , Kagari Otani, Yasunobu Ito , The 8th International Conference on the Human Side of Service Engineering (AHFE HSSE 2021) , 2021
・ 科学技術社会論・柿内賢信記念賞 実践賞 , (科学技術社会論学会) , 2017