神田 陽治 (KOHDA, Youji)教授
知識科学系, 知識マネジメント領域
◆学位
工学博士 東京大学
◆職歴
: 株式会社富士通総研フィールド・イノベータ(2008)、富士通株式会社フィールド・イノベータ(2009)、北陸先端科学技術大学院大学教授(2011)
: 富士通株式会社副研究員(1986)、株式会社富士通研究所主任研究員(1999)、同主管研究員(2002)、富士通株式会社FI特命PJ員(2007)
◆専門分野
図書館情報学、人文社会情報学
◆研究キーワード
知識科学, シェアリングエコノミー, インターネットサービス, 知識マネジメント, サービス科学
◆研究課題
サービス記述のフレームワーク
消費者の観点からは単純に見えるサービスも、提供者内部では複雑な業務プロセスが動いています。このことは、消費者から提供者内部まで、サービス全体を記述すべきことを意味します。数理モデル、エージェントシステム、サービスブループリント、システムダイナミクス等を基礎に、サービス全体を記述するフレームワークを開発します。サービス全体がうまく記述できれば、サービス改善ための予測やシミュレーションが行えるようになります。 備考
ビデオを活用したオフィスワーク向け実地調査手法の研究開発
(1)オフィスワーク向けの実地調査手法を確立します。「行動観察ツール」を作成しています。ビデオを活用することで、観察される側の負担を減らします。作業者のPC(パソコン)画面に映る帳票の解析を行って、現場の映像をシーン分割・ペアリングし、類似の複数シーンを同時再生することで、気づきを促す仕組みを特徴とします。(2)実際に業務を行っているオフィスを選び、実地調査を行います。実地調査の前半で現場をビデオで撮影し、実地調査の後半でワークショップを実施します。ワークショップでは、現場の映像を見てもらうことで、観察される側からも気づきを引き出します。(3)行動観察ツールで得られる、観察対象者やPC画面のシーン分割された映像から得られる集計情報を用いて数理モデルを作り、それを基に「オフィスでの働き方」を客観的に捉える指標を開発します。さらに開発した指標を組み込んで、行動観察ツールを高度化します。 備考
シェアリングのサービス価値の解明とサービステクノロジーの開発
(1)シェアリング・サービスの成功要因を見極め、効用が高いシェアリングを実現するためのサービステクノロジーを開発します。「シェアリング・サービス」は、全消費(all-consuming)から協同消費(collaborative consumption; 共有・貸借・譲渡・交換・奉仕など)へ向かう、サービス開発の新しい潮流。(2) シェアリング・サービスが受け入れられているのは、人間が社会的動物として持っている性質(認めてもらいたい、助けてあげたい、もったいない、など)をうまく利用することで、新しいサービス価値を生み出すことに成功しているからではないのか?(3) シェアリング・サービスのサービス価値を解明することで、効用が高いシェアリングを実現するためのサービステクノロジーを開発します。 備考
シェアリングサービスの顧客価値はどこから生まれるのか?
シェアリングサービスは,独占して消費し尽くしてしまう態度から,共同消費する態度への大きな潮流である.ところで,シェアリングサービスには顧客から見て,お得とか環境にやさしいといった利益がある一方で,悪くすれば犯罪に巻き込まれるリスクもある.人間は元来リスク回避的であることを考えると,人々はシェアリングサービスを選ばないのが自然と思える.ではなぜ,人々はシェアリングサービスを選ぶようになったのか.我々は,成功しているシェアリングサービスプロバイダーは,大規模な投資を行い,顧客に代わって顧客のリスクを減ずる策を,意図して実装しているからだと考える.実際,カーシェアの大手の米Zipcar社へのインタビューから,利用マナーが悪い顧客を選別し,排除していく仕組みを構築していることがわかった.これにより「利用マナーが良い利用者とカーシェアできる」という使用価値を,Zipcarは作り出した 備考
ソーシャルイノベーションにおける、ソーシャルバリューの創出の研究
ソーシャルイノベーション、ソーシャルエンタープライズ、社会起業家に注目し、ソーシャルバリュー創出の研究を行う。ソーシャルイノベーションが生み出す価値とは、BOP(base of the pyramid)国と先進国の間の“温度差”から生まれるのではないか、と考えている
イスラム文化圏における、非経済的なサービス価値の分析研究
イスラム文化の価値観の下にあるサービスの価値の分析を行う。イスラム金融の分析から始める。イスラム金融では、経済的利益(利子)は禁止されており、非経済的価値を顧客に提供している。

■研究業績

◆発表論文
Developing a Measure of Psychological Safety by Employing Two-level Facilitation: A Group Dynamic Perspective
Amna Javed, Youji Kohda
2021 7th International Conference on Information Management, ICIM 2021, 159-166, 2021
Structural condition of combinatorial innovation through patent ability AI analysis
Hajime Shirasaka, Takashi Mikami, Makoto Onizuka, Youji Kohda, Amna Javed
International Journal of Intellectual Property Management, 11, 2, 154-164, 2021
Technology as Actors in Service Systems.
Md. Abul Kalam Siddike, Kazuyoshi Hidaka, Youji Kohda
HICSS 54: Hawaii International Conference on System Sciences ,, 1-10, 2021
Mechanisms for engineers to promote product and process innovation: Thai manufacturing context
Kimseng Tieng, Amna Javed, Chawalit Jeenanunta, Youji Kohda
International Journal of Management Practice, 14, 2, 146-173, 2021
Sustaining innovation through joining global supply chain networks: The case of manufacturing firms in Thailand
Tieng Kimseng, Amna Javed, Chawalit Jeenanunta, Youji Kohda
Sustainability (Switzerland), 12, 13, -, 2020
◆Misc
AIと弁理士の協働による特許評価-特許性の直感的把握力の熟達-
白坂 一, 神田陽治
月刊パテント, 74, 2, 10-20, 2021
ボーンアゲイングローバル企業の国際合弁会社設立の成功要因―物流企業エムケー社のミャンマーにおける事例の分析―
宮本健吾, 神田陽治
アジア経営学会第27回全国大会, -, 2020
イノベーションの「その後」-「戦後日本のイノベーション100選」の調査研究-
大賀正博, 神田陽治
研究・イノベーション学会年次学術大会講演要旨集(CD-ROM), 35th, -, 2020
◆書籍
経営・事業戦略に貢献する 知財価値評価と効果的な活用法
分担執筆, 技術情報協会, 2021
ハラール産業のグローバル動向とイノベーションの機会 (ハラールサイエンスの展望、第3章)
18-25, シーエムシー出版, 2018
Strategic Relationships: A Service Science Perspective (Chapter 1) in Handbook of Research on Strategic Alliances and Value Co-Creation in the Service Industry
1-21, IGI Global, 2017
知識科学的方法論の全学展開によるイノベーション創出人材の育成, 『価値創出をになう人材の育成(横幹〈知の統合〉シリーズ)』 第5章
55-65, 東京電機大学出版局, 2016
知識社会で活躍しよう(JAIST知識科学研究科著), 第1章、第3.2章
11-25, 52-59, 社会評論社, 2014
◆講演・口頭発表
Knowledge management in the age of AI: exploring the productive collaboration between human and machine
1st International Conference on Information and Knowledge Management (i-IKM), Dhaka, Bangladesh, 2019
“Entanglement” of Knowledge Science and Service Science: a personal perspective
JAIST International Symposium on Knowledge Science, 金沢, 2016
なぜ,そのシェアリングサービスは顧客から選択されるのか?
日本OR学会 「数理的手法の展開と応用」研究部会 第9回研究集会, 金沢, 2013
サービスサイエンスからの数理技術への期待
電子情報通信学会 信学技報MSS2011-81, 東京, 2012
Service Innovation: a principle and practical cases
KICSS2011 Workshop on Service and Mind Innovation、Beijing、2011/10/21, 2011

■担当講義

Next-Generation Management of Technology(E), Service Science, Servicing Business Trend in Information Industries, Methodology of Internet Service Development, Innovation Theory and Methodology for Total, Innovation Theory and Methodology for Social Competencies, Innovation Theory and Methodology for Creativity, 次世代技術経営特論(E), サービスサイエンス論, 情報産業サービス化論, インターネットサービスシステム論, 人間力・創出力イノベーション論, 人間力イノベーション論, 創出力イノベーション論

■学外活動

◆所属学会
サービス学会, 電気学会, 日本ソフトウェア科学会, 電子情報通信学会, 情報処理学会
◆学術貢献活動
サービソロジー編集委員 , サービス学会 , 2014
Journal of Creating Value (Associate Editor) [SAGE] , 2020
日本ハラールサイエンス学会 , 2018

■賞等

・ BEST PAPER AWARD (6th place) , Youji Kohda , THE 7TH INTERNATIONAL CONFERENCE ON THE HUMAN SIDE OF SERVICE ENGINEERING (HSSE 2020) , 2020
・ 情報処理学会学術奨励賞 , 情報処理学会 , 1985