橋本 敬 (HASHIMOTO, Takashi)教授, 知識マネジメント領域長
知識科学系, 知識マネジメント領域, 解釈可能AI研究センター
◆学位
博士(学術) 東京大学大学院
◆職歴
2017 - : 北陸先端科学技術大学院大学 , 知識科学系 , 教授
2014 - 2015 : Telecom ParisTech , Visiting Researcher
2009 - 2017 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 知識科学研究科 , 教授
2006 - 2009 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 知識科学研究科 , 准教授
2001 - 2002 : エジンバラ大学 , 理論応用言語学部 , Visiting Researcher
1999 - 2006 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 知識科学研究科 , 助教授
1998 - 1998 : SONY Computer Science Lab. – Paris , Visiting Researcher
1996 - 1999 : 理化学研究所 , 脳科学総合研究センター , 基礎科学特別研究員
1994 - 1996 : 東京大学大学院 , 総合文化研究科広域科学専攻 , 博士後期課程学生
◆専門分野
認知科学, 認知脳科学, 進化生物学, 言語学, 安全工学, 社会システム工学, ソフトコンピューティング
◆研究キーワード
複雑系, 知識の創造・共有・活用, 文化進化, 再帰性, 階層性, 意図共有, コミュニケーションシステム, 知識科学, ヘテロ複雑システム, 内部ダイナミクス, 言語的類推, 制度の形成と変化, 言語変化, 言語進化のダブルループダイナミクス, 言語ダイナミクス方程式, 制度形成, 制度生態系, 言語の複雑化, 地域通貨, 言語起源, メタルール, 言語の起源と進化, 進化経済学, 動的言語観, ルールダイナミクス, 制度設計, 言語進化
◆研究課題
構成論的手法による知識の進化的観点からの研究 ~言語・コミュニケーションの起源・進化・ダイナミクス,制度の形成・変化
知識科学とは「知はどのような構造をしているのか」「知はいかにして創造されるの か」を問う学問である.この問いに対し,進化的視点からの研究を試みている.進化的視 点とは,知を創造・伝達・蓄積する装置である人間の認知・思考能力と人間社会の構造が いかに進化してきたか,そして,そのような装置を用いて知自体がいかに進化してきたか を考えるという視点である.知の形態としてはさまざまなものが考えられるが,わたしは 特に,言語と社会制度に着目している. 前者は,わたしたち人間が話す自然言語がどのようにできてきたのかを問う「言語の起 源と進化」の研究に結びつく.すなわち,生物進化の過程で,言語を獲得し扱う能力がど のように進化してきた(言語の起源),初期の言語からどのように複雑化・構造化して現 在のような構造をもった言語になってきたか(言語の進化)を明らかにする試みである. 後者は,わたしたちが住む社会の制度の中で,特に自生的に生じ変化していくような制 度の形成・変化のプロセスの研究へとつながる.ここで制度とは,多くの人たちの間で共 有されている思考や行動の習慣であり,多くの人達は他の人達がその思考・行動習慣を共 有していると(意識的・無意識的にかかわらず)思っているものごとである.この研究は さらに,社会をより理想的な状態にするにはどのようにすればいいかという,制度設計の 試みに繋がっている.また,「装置の進化」という進化的観点では,社会制度を創造しそ れに従い,そして,変化させて行くような認知の生物進化にも着目している. また,このような知識創造装置の進化とその装置による知識の進化を全体として追求す るためには,生物進化・個体学習・文化進化という3つの適応的変化プロセスが相互作用 し,さらに,個体と社会の間でルールダイナミクスが生じるような2重ループをなす複雑 な進化プロセスを考える必要がある. これらの問いに対し,わたしは構成的手法で研究をしている.構成的手法とは,理解し たい対象となるシステムを作り,そのシステムを動かし操作することを通して対象を理解 しようという手法である.すなわち,言語が創発・進化可能,制度が形成・変化するため のシステムの要件や変化のプロセスを明らかにしようとしている. 備考
記号コミュニケーションのダイナミクス
記号を用いるコミュニケーションは,個体間の記号のやりとりと個体内の記号の意味づけ の 連鎖プロセスである.そこでは,単に情報・意味が共有されるだけではなく,相互作用を 通 じて新しい意味や新しい記号の生成が生じる場合がある.すなわち,コミュニケーション と は共有と生成の連鎖である.この動的なコミュニケーションの基盤を理解するため,シ ミュ レーションに構成論的研究,認知実験,数理モデル解析による研究を行っている. 備考
社会シミュレーションと社会調査による制度の形成と変化の研究

■研究業績

◆発表論文
The mirroring of symbols: An EEG study on the role of mirroring in the formation of symbolic communication systems
Guanhong Li, Takashi Hashimoto, Takeshi Konno, Jiro Okuda, Kazuyuki Samejima, Junya Morita, Masayuki Fujiwara
Letters on Evolutionary Behavioral Science, 10, 2, 7-10, 2019
知識共創力を高めるメタ認知スキルの学び方の学び:議論のファシリテーションを通じた経験学習
田中孝治, 田中孝治, CHEN Wei, DAM Hieu‐Chi, 小林重人, 橋本敬, 橋本敬, 池田満, 池田満
電子情報通信学会論文誌 D(Web), J101-D, 6, 830‐842 (WEB ONLY)-, 2018
協調的コミュニケーションを成立させる認知的要因:-認知アーキテクチャによるシミュレーション-
森田 純哉, 金野 武司, 奥田 次郎, 鮫島 和行, 李 冠宏, 藤原 正幸, 橋本 敬
ヒューマンインタフェース学会論文誌, 20, 4, 435-446, 2018
日中言語の同形複合動詞に表れる認知の違い:意味範疇・意味拡張の分析
高明君, 本田弘之, 橋本敬
知識共創, 8, III3-1-III3-10, 2018
◆Misc
Evolutionary scenario of recursive combination from object manipulation to language
Genta Toya, Rie Asano, Takashi Hashimoto
Proceedings of the Twenty-Fifth International Symposium on Artificial Life and Robotics, 964-949, 2020
Connotation embedded in hierarchical structures of symbol strings -Extension of experimental semiotics approach-
Hiroki Kataoka, Masayuki Fujiwara, Takashi Hashimoto, Jiro Okuda
Proceedings of the 25th International Symposium on Artificial Life and Robotics, -, 2020
再帰的結合による多様な仮説生成 + Embodied Simulation による仮説選択 → アブダクティブな意図共有のベース
橋本敬
日本認知科学会第36回大会発表論文集, 974-977, 2019
Modeling self-domestication and its impact on language evolution: playing with 'play'
Genta Toya, Yasuaki Kai, Takashi Hashimoto, Antonio Benítez-Burraco
The Conference Booklet of PROTOLANG 6, 54-, 2019
Evolution of recursive combination of action representations by rewarding novel tool-making
Genta Toya, Rie Asano, Takashi Hashimoto
The Conference Booklet of PROTOLANG 6, 44-, 2019
◆書籍
価値創造と分散型市場設計
分担執筆, 中央大学出版部, 2020
ことばと心
分担執筆, 玉川大学出版部, 2019
Relationship between People’s Money Consciousness and Circulation of Community Currency. In G. Gomez (Ed.) Monetary Plurality in Local, Regional and Global Economies.
224-242, Routledge, 2018
予測が作る社会
2018
言語と身体性
235-260, 岩波書店, 2014
◆講演・口頭発表
言語の進化と創発の構成論
第21回認知言語学会大会, 2020
Emergent Constructive Approach to Evolinguistics: Considering Hierarchy and Intention Sharing in Linguistic Communication
International Symposium on Knowledge and Systems Science, 2019
再帰的結合による多様な仮説生成 + Embodied Simulation による仮説選択 → アブダクティブな意図共有のベース
日本認知科学会第36回大会発表論文集, 2019
言語の創発構成論~言語進化の計算機実験・実験室実験の紹介
言語処理学会第25回年次大会, 2019
Emergent constructive approach to Evolinguistics
Tokyo Lecture on Evolinguistics 2019, 2019

■担当講義

Advanced Topics in Knowledge Science, Complex Systems Analysis, Introduction to Knowledge Science(E), Social-Technical Complex System, Introduction to Knowledge Science, 先端知識科学特論, 物理科学概論, 知識科学概論, 複雑系解析論

■学外活動

◆所属学会
日本認知言語学会, 社会的知能発生学研究会, 言語処理学会, 人間行動進化学会, International Society for Adaptive Behavior, International Society of Artificial Life, 人間行動進化学研究会, 日本進化経済学会, 数理生物懇談会, 日本物理学会, 日本進化学会, 日本認知科学会
◆学術貢献活動
International Conference on the Evolution of Language , University of Tokyo, Professor, Kazuo Okanoya , 2012 - 2012 , Campus Plaza Kyoto, Japan
International Seminar on the Emergence and Evolution of Linguistic Communication 2010 (JAIST-EELC2010) , 北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科・教授・橋本敬 , 2009 - 2009 , 京都(キャンパスプラザ京都)
First International Workshop of Emergence and Evolution of Linguistic Communication , 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科・教授・東条敏産業技術総合研究所サイバーアシスト研究センター・研究センター長・橋田 浩一北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科・助教授・橋本敬他 , 2004 - 2004 , 開催場所:金沢ホームページ:http://www.jaist.ac.jp/~tojo/DLC.html第2回は英国Hertfordshire大学で開催予定。

■賞等

・ 部門学術講演会優秀論文賞 , 公益社団法人 計測自動制御学会 システム・情報部門 , 2014