川西 俊吾 (KAWANISHI, Shungo)学長補佐(特命事項担当), 特任教授
グローバルコミュニケーションセンター
◆学位
慶應義塾大学学士(1977)、University of Georgia修士(1980)、University of Georgia博士(1995)
◆職歴
University of Georgia研究助手(1978)、University of Georgia地球問題研究所 研究 員(1979)、University of Georgia講師(1980)、Global Education Center所 長 (1981)、石川県海外交流機構国際会議議長、石川県留学生財団理事(1984)、 University of Georgia研究員(1990)、University of Georgia主任研究員 (1992)、Kansai Gaidai Hawaii College教授(1995)、TransPacific Hawaii College教務部長兼教授(1998)、TransPacific Hawaii College副学長兼教授 (2005)、TransPacific Hawaii College学長代行兼教授(2008)、TransPacific Hawaii College副学長兼教授(2008)、 北陸先端科学技術大学院大学国際戦略コーディネーター(2009) 北陸先端科学技術大学院大学グローバルコミュニケーションセンター教授(2009) 北陸先端科学技術大学院大学研究機構副理事(2010) 北陸先端科学技術大学院大学基礎教育院語学教育部門教授(2011) University of Georgia, Center for the Study of Global Issues, Senior Scholar (2012) 北陸先端科学技術大学院大学先端領域基礎教育院長(2014) 北陸先端科学技術大学院大学先端領域基礎教育院グローバルコミュニケーション教 育部 門長(2014) 北陸先端科学技術大学院大学先端領域基礎教育院先端領域教養科目部門長(2014) 北陸先端科学技術大学院大学国際連携・国際交流担当学長補佐(2014) インド工科大学ガンディナガール校Scholar in Residence (2015) 北陸先端科学技術大学院大学グローバル・コミュニケーションセンター長(2015) 北陸先端科学技術大学院大学国際広報担当副学長(2016)
◆専門分野
国際関係論、地球問題論、産業社会学、アジア研究、国際教育、異文化間コミュニ ケーション
◆研究キーワード
グローバルな問題解決に向けてのあらゆるレベルの教育における実践と協働を主眼としたグローバル教育の開発
◆研究課題
差別の根絶を目的とした多様性研究の開発
グローバル社会における地球的課題への取り組みに人類全ての積極的な協働が不可欠とされているにも関わらず、社会的カテ ゴリーに基づいた差別のゆえに、今だに人々の分断化が進んでおり、協働の形成への試みを阻止している。それゆえに、差別 を根絶することが協働形成の必須条件として、本研究では、多様性の捉え方を、旧来の社会的カテゴリーによるものではな く、一人一人の個人が持ち合わせる能力と資質によるものとすることにより、人々の、相互の理解、村長、尊敬に基づく関係 性の確立を目指している。その実現のために、真の多様性の理解と実践を促進する新しい教育手法を開発し、多様性教育とし て、社会や教育の現場に反映してゆく。すでに、JAIST、インド工科大学ガンディナガール校で正規科目として認められて、 実際の講義を行っており、今後ベトナム、マレーシアでの展開も予定されている。また多くの高校でも多様性教育の手法が取 り入れ始められている。
文化と環境における多様性の価値に関する研究
グローバリゼーションの流れが世界の画一化を推進する過程で、あらゆる局面における多様性が失われつつ ある。本研究は、文化多様性と生物多様性に焦点を当て、持続可能な発展のために二つの多様性の相互の関 連性を明確にして、多様性の維持を具現化するための手段や方策を提示し実行に移すことを目的としてい る。研究成果に関しては、来年度の日本グローバル教育学会をはじめ、幾つかの国際学会での発表を目指す ほか、2016年10月28日に石川県七尾市で行われるユネスコと石川県主催のアジア文化生物多様性国 際会議のユースセッションに会議の企画と運営の責任者というポジションを活用して、多様性に関する啓蒙 活動を行ってゆく。
新科目「協働形成グローバルコミュニケーション」の開発
国際化する世界の中で重要視されていた異文化理解のための異文化間コミュニケーションを、グローバル化する新しい世界枠組みの中で発展させ、相互理解の構築を目的とはせずに、それを基本としてその上にグローバルな問題を解決するための協働を形成することを目的とした新しい科目を開発し、講義方法も、ロールプレイ方式という新しい手法の導入によって、アクティブラーニングを基調としている。来年度のグローバル教育学会や、アメリカの地球問題研究所でその成果を発表する予定である。
英語に苦手意識を持つ理工系の日本人大学院生の英語に対する意識と態度の改善のための有効なプログラムの開発
日本人学生の英語に対する消極的な態度は広く指摘されているところではあるが、これまでその対処策は通常の英語教育の改善に限られてきた。様々な手法が試されてきたが、態度を根本的に変える効果的なものは見つかっていない。本研究では、英語を科目ではなくコミュニケーションのための純粋な世界言語としてとらえ、学生たちに自らのアイデンティティや考えを世界に向けて発信する必要性を感じさせ、グローバル社会に自分の専門性を生かすために英語の重要性を実感させるための短期集中プログラムの開発を目指す。海外に留学することなく、学内の留学生をディスカッションパートナーとして位置づけ、一日8時間以上の興味のもてるトピックに関する英語でのディスカッションとプレゼンテーションを基本とした活動を5日間続け、それ以外のすべての機会において英語のみの使用を科す。科目としての英語のような評価を目的とせず、コミュニケーションへの興味に触発された間違いを恐れない積極的な英語の使用の態度を身に付けさせることができる。このプログラムは2014年9月8日から12日の間に本学で実施され、24名の参加者全員に非常に大きな効果をもたらした。来年度はさらに内容を改善して、夏季に3ラウンド実施して、英語によるコミュニケーションがスムーズに行われるアカデミックな環境の具現化に貢献する。
教育の発展における国際教育の次のステージとして、グローバル時代に対応できるグローバル教育を、具体的なカ リキュラムや教員及び学生、生徒の教育に対する姿勢における抜本的な変更という形で導入する。これまでの理念 的な枠組みとカリキュラムの開発の研究の成果を実際の教育の現場に適用する事によって、更なる改良を目指す。 小学校、中学校、高等学校、大学を対象としたSurveyを行い、教育の現状の分析とグローバル教育の展開の方策を 考える。
現在の教育はそのあらゆるレベルにおいて国家社会という枠組みの中で形成されている。国益追求によって引き起 こされる国家間の競争でグローバルレベルでのあらゆる資源の乱用や環境の破壊によって、人類は生存の可否をも 含む共通のグローバルな課題に直面している。この状況下で、依然として既存社会への適応や、国家社会への忠 誠、競争社会での勝利などを目的としている教育があらゆるレベルで展開されており、人類共通の問題への対処に 致命的な遅延を生じさせている。科学技術面では世界規模のコミュニケーションが可能になっている現在、協働と 問題解決に向けての実践を主眼とするグローバル教育の開発と運用は急務と考えられる。当研究は2012年から4年 間にわたって、JAISTとジョージア大学地球問題研究所、立命館アジア太平洋大学、金沢大学の共同研究として、異 なった文化背景や専門領域を持った学生たちに遠隔会議システムを通じてグローバルな問題に関する意見の交換と 実際のワークショップを通しての多様な視点に基づいた問題解決に向けての政策形成をさせてゆくことを中心とし て、それに関連する様々な要素をグローバルな文脈の中で充実させてゆくことを目的としている。2013年度に は、同研究の進行において、グローバル教育に関するセミナーやワークショップを計9回日本各地で行い、その有 効性を説明し、日本全国の12の高校・中学へのグローバル教育カリキュラムの具体的な導入を実施した。また、 今後のグローバル教育の促進のために、様々なレベルの教育機関においてSurveyを行い、現状における問題点とグ ローバル教育導入による問題解決の可能性を研究した。研究成果に関しては、2013年8月の日本グローバル教 育学会で一部発表済みで、全体としての発表は、来年行われる予定の、本人がシニア・スカラーを勤めるジョージ ア大学地球問題研究所の特別総会で行う予定である。

■研究業績

◆発表論文
・ Teaching Area Studies in a Global Context , Shungo Kawanishi , Japan-Malaysia Conference on Academic Collaboration
・ Professional Disputation , Shungo Kawanishi, Takeo Nakagawa, Hiroyuki Iida, Jon Hinwood , Creative Education, Scientific Research Publishing, USA , Vol. 14 , No. 8 , 2013/08
・ グローバルサイエンティストとは:そのResposibilityとコミュニケーション , 川西俊吾 , 化学、化学同人 , Vol.68 , No.1 , 2013/01
・ Disputation , Shungo Kawaishi, Takeo Nakagawa, Hiroyuki Iida, Jonathan B Hinwood , Information and Communication Technology for Education , Volume II , P. 659 (9 pages) , 2013/12
◆講演・口頭発表
・ グローバルリーダーシップの育成とグローバル教育の導入 , 川西俊吾 , 創価大学教職大学院教職研修、明星高校、岸和田高校、刈谷高校、岡崎高校、岐阜 高校、大垣北高校、新潟明訓高校、インド工科大学ガンディナガール校など
・ グローバル教育の意義とその導入方法 , 川西俊吾 , 岸和田高校、岡山学芸館高校、二水高校、泉丘高校、七尾高校、新潟明訓高校、岐阜高校などのFDと日本国際交流協会のSD , 上述の高校や団体の所在地 , 2015年4月から10月まで
・ グローバル時代における教育と教職のあり方 , 創価大学教職大学院特別セミナー , 創価大学教職大学院 , 2016年1月15日
・ グローバル教育の展開 , 川西俊吾 , 長岡技術科学大学国際連携センター特別セミナー , 長岡技術科学大学 , 2013/10/24
・ グローバル教育 , 川西俊吾 , 那須塩原市教育委員会教員特別研修 , 那須塩原市教育委員会 , 2014/06/27

■担当講義

日本事情(E), 協働形成グローバルコミュニケーション, 科学技術世界展開

■学外活動

◆所属学会
・ 日本グローバル教育学会 , 正規会員 , 2013年度 -
・ アメリカ異文化国際教育委員会 , アドバイザー , 2001年度 - 2008年度
・ アメリカ政治学会 , 1992年度 -
◆国際会議主催状況
・ Global Students' Conference on Environmental Issues , TransPacific Hawaii College, President, 川西俊吾(開催当時) , 2007年7月1日から7月3日 , TransPacific Hawaii College, Honolulu Main Campus Attending Institutions: TransPacific Hawaii College, Alliant University, Rtsumeikan Asia Pacific University, University of Hawaii, Kapiolani Community College
◆審議会等への参画状況
・ 国立大学協会 , 国立大学協会国際交流専門委員 , 2013年7月より2年間
・ 国立大学協会国際交流委員会 , 国際版HPアドバイザー , 2012年6月より2年間
・ JASSO , SS/SV Program Evaluator , 2011年4月より2年間
◆その他の国際・国内貢献等
・ インド工科大学ガンディナガール校におけるScholar in ResidenceとしてのJapan Studiesの特別集中講義 , 集中講義担当(履修者44名とオブザーバ-38名) , 2015年8月27日 - 2015年9月15日
・ インド工科大学ガンディナガール校における集中講義とFD , インド工科大学ガンディナガール校において、126名の学生に対して日本事情 の講義を3週間の集中講義として行い、150名の教員が参加したFDにおいてグ ローバルな文脈での新しい教育哲学と教育手法に関する講演を行った。 , 2016年8月20日 - 2016年9月13日
・ グローバル教育を考える市民の会 , 代表:30名程の金沢市民を対象に2013年4月より月一回3時間のグローバル教育 の 学習会を設定し、市民のグローバル教育への関心を高めるとともに、自分のグロー バル 教育展開の研究における通常の教育機関外での適用例としても利用している。 , 2013年4月12日 - 2018年3月31日

■賞等

・ NAFSA年次総会最優秀ポスタープレゼンテーション賞 , NAFSA (Network for International Educators) , 2012年05月30日

■共同研究等希望テーマ

・ Diversity Studies: The global network for the development of Diversity Studies has already been created and now it consists of more than 70 scholars from several universities in Asia and America.
・ 文化と環境における多様性の価値に関する研究
・ 学校のカリキュラムへのグローバル教育の適用後の効果の分析