篠原 健一 (SHINOHARA, Kenichi)准教授
マテリアルサイエンス, 物質化学フロンティア研究領域
◆学位
博士(工学) 新潟大学
◆職歴
: 平成19年4月〜現在:北陸先端科学技術大学院大学 准教授
: 平成15年4月〜平成16年3月:東北大学 客員助教授 (学際科学国際高等研究センター)(併任)
: 平成14年6月〜平成19年3月:北陸先端科学技術大学院大学 助教授 (マテリアルサイエンス研究科)
: 平成10年4月〜平成14年5月:東北大学 助手 (学際科学研究センター)(兼務)
: 平成9年4月〜平成14年5月:東北大学 助手 (大学院工学研究科)
: 平成8年4月〜平成9年3月:日本学術振興会 特別研究員
◆専門分野
ナノ構造化学, 高分子化学, ナノバイオサイエンス, ナノ材料科学
◆研究キーワード
人工生命機能, 分子モーター, ポリマー分子モーター, 宇宙生物学, 1分子計測, ポリオレフィン, ゴム, らせん高分子, バイアスブラウン運動, 分子マシン, 近接場光学顕微鏡, 走査トンネル顕微鏡, 原子間力顕微鏡, 超分子ポリマー, キラリティー, 高分子合成, 1分子イメージング
◆研究課題
ポリマー1分子の直視
 光および電子機能を有するπ共役ポリマー1分子の構造と機能を直接観測する。 即ち、(1) 新しい高分子を合成して分子特性を評価する。(2) 走査型プローブ顕微鏡と近接場光学顕微鏡(自作装置)によりポリマー1分子構造と光機能を同時に観測する。(3) 1分子デバイスの創出へ向けて基礎研究を展開する。 備考
物質と生命の分子融合
 生体高分子であるタンパク質分子の有する卓越した生命機能と、合成高分子の有する有益な材料機能とを融合させた、新しいポリマー分子を創製する。
しなやかな高分子機械の創製
 ポリマー1分子の構造動力学および機能ダイナミクスを直接1分子イメージングすることにより、ポリマーの高分子性の本質に迫り、新しい設計思想に基づいた1分子モータなどの分子機械、特に、動き、仕事をする分子を創製する。

■研究業績

◆発表論文
Helix-Sense-Selective Permeation of Racemic Helical Oligoacetylenes through One-Handed Helical Channels in Polymer Membranes
Shuaishuai Huang, Ken-ichi Shinohara, Masahiro Teraguchi, Takashi Kaneko, Toshiki Aoki
ACS Macro Letters, -, 2024
Synthesis of two-dimensional multi-functional macromonomer and oxygen permselectivity of its supramolecular and covalent polymer membranes
Kehan Cheng, Ken-ichi Shinohara, Koichi Higashimine, Masahiro Teraguchi, Takashi Kaneko, Toshiki Aoki
Chemistry Letters, -, 2023
Synthesis and Permselectivity of a Soluble Two-Dimensional Macromolecular Sheet by Solid–Solid Interfacial Polycondensation Followed by Chemical Exfoliation
Yanqing Qu, Xiaoyu Du, Kehan Cheng, Yu Zang, Liang Xu, Ken-ichi Shinohara, Masahiro Teraguchi, Takashi Kaneko, Toshiki Aoki
ACS Materials Letters, 2, 1121-1128, 2020
Direct Observation of Long-Chain Branches in a Low-Density Polyethylene
Ken-ichi Shinohara, Masahiro Yanagisawa, Yuu Makida
Scientific Reports, 9, 1, 9791-, 2019
Antiparallel Arrangement of 2,7-Substituted 9,10-Bis(phenylethynyl)anthracene Assisted by Hydrogen Bonding of Terminal Units
Takashi Kaneko, Yosuke Araki, Ken-ichi Shinohara, Masahiro Teraguchi, Toshiki Aoki
Bull. Chem. Soc. Jpn., 92, 10, 1672-1678, 2019
◆Misc
ラセン状ポリイソシアニドの合成とその一次元超分子集合体形成挙動
和田侑也, 篠原健一, 淺川雅, 松井彩香, 當摩哲也, 前田勝浩, 井改知幸
シンポジウム「モレキュラー・キラリティー」講演要旨集, 2019, -, 2019
ポリマー分子モーター 熱ゆらぎを利用する賢いナノマシン
篠原 健一
マテリアルステージ, 18, 62-64, 2018
ここまでできるポリマー1分子のイメージング!
篠原 健一
高分子, 62, 673-674, 2013
ポリマー1分子の直視 キラルらせんπ共役高分子鎖一本の電場応答性の動態イメージング
篠原健一, 古寺哲幸, 巻田優
高分子学会予稿集(CD-ROM), 59, 1 Disk1, ROMBUNNO.3PD106-, 2010
Hot Topics: Single-Molecules Imaging of the Unidirectional Molecular Motion Surfing the Longitudinal Wave in the Helical Polymer Chain as a Linear Motor
篠原 健一
高分子, 59, 133-, 2010
◆書籍
Ken-ichi Shinohara, Applied Scanning Probe Methods X -Biomimetics and Industrial Applications, Chapter 31: Scanning Probe Microscope Application for Single Molecules in a π-Conjugated Polymer toward the Molecular Devices based on Polymer Chemistry, pp ・・・
Springer, Berlin, 2008
篠原 健一、高分子の表面改質・解析の新展開、"第2章第2節 走査プローブ顕微鏡法による高分子鎖の構造解析", pp 115-124
シーエムシー出版, 東京, 2007
篠原 健一、高分子鎖1本のサイエンス[みる・はかる]、高分子学会編、担当 "第1章 ポリマー1分子の直視:π共役高分子鎖1本の構造と機能のイメージング", pp 1-32
エヌ・ティー・エス, 東京, 2005
◆講演・口頭発表
蛍光・発光タンパク質に基づくマイクロディスプレイ
日本生物物理学会 第56回年会, 3Pos416, 岡山大学, 岡山市, 2018
ポリマー1分子の直視:キラルらせん高分子鎖に沿って一方向性プロセッシブ運動する分子モーターと全原子MDシミュレーション
高分子学会 第67回高分子討論会, 2L11, 北海道大学、札幌市, 2018
グルコースユニット含有光学活性ポリマーの合成とその円偏光発光特性
高分子学会 第67回高分子討論会, 北海道大学, 札幌市, 2018
ポリマー1分子の直視:高分子鎖一本の構造とダイナミクスのイメージング 【招待講演】
高分子学会・第117回プラスチックフィルム研究会, 主題=高分子フィルムの可能性を究める, 東京工業大学, 東京都目黒区, 2018
ポリマー1分子の直視:らせん高分子鎖に沿って分子が歩行する現象の全原子MDシミュレーション
第67回高分子学会年次大会, 3Pd058, 【プレスリリース選定・パブリシティ賞 受賞】, 名古屋国際会議場, 愛知県名古屋市, 2018

■担当講義

Evaluation of Properties of Materials, Material Analysis with Training Course, Molecular and Functionality Design of Polymers (E), Instrumental Analytical Chemistry, 物性評価特論, ナノ材料分析論(実習付), 分子設計特論(E), 機器分析化学特論

■学外活動

◆所属学会
応用物理学会, 日本生物物理学会, 日本化学会, 高分子学会, アメリカ化学会
◆学術貢献活動
XXVI International Conference on Organometallic Chemistry (ICOMC 2014) , Chairperson: Hokkaido University, Prof. Tamotsu Takahashi.An Organization Committee: JAIST, Prof. Ken-ichi Shinohara. , 2014 - 2014 , Sapporo, Japan
4th ISAMAP (The International Symposium on Advanced Materials in Asia-Pacific Rim / 第4回先端材料に関するアジア環太平洋国際学会) , Prof. Toshiki Aoki (Chairman), Prof. Ken-ichi Shinohara (Organizing Committee) , 2007 - 2007 , Hotel Nikko Niigata and Niigata Convention Center, Niigata, Japan
◆審議会等への参画状況
・ , 平成19年 国際会議主催、4th ISAMAP (The International Symposium on Advanced Materials in Asia-Pacific Rim / 第4回 , 2007-
・ , 平成20年6月1日から平成21年3月31日まで 新潟大学大学院自然科学研究科 非常勤講師
・ , 平成19年度 高分子学会 高分子研究奨励賞選考委員

■賞等

・ 広報委員会パブリシティ賞 , 篠原 健一 , 高分子学会 , 2018
・ 高分子学会および高分子学会関西支部 ヤングサイエンティスト講演賞 , 2005
・ 日本金属学会 奨励賞 , 1999